村づくり・空間づくりに不可欠な町民のリアルな声を集める

長野県下條村は、長野県の南部に位置する村です。
下條村は、リニア中央新幹線のトンネル掘削残土約10haを受け入れるにあたり有識者や町民を交え、発生土置き場の後利用の新たな活用に向けて検討をしています。

村民の皆さんにとって、より暮らしを豊かにする土地の活用を検討するためにも、村民の村に対する考えや、この村の未来に対する考えを集約したいという、下條村の思いを受け、村民向けのワークショップを開催することとなりました。
働いている方もいない方も、様々な職業そして様々な世代の方の思いを共有するために、平日の夜に1回、週末の昼間に1回、計2回開催した結果、20~70代の老若男女約20名にご参加いただきました。

冒頭に副町長にご挨拶をいただき、ワークショップがスタート。


はじめて会う方々に、はじめは誰もがぎこちなく挨拶を交わしていましたが、ファシリテーターの緩やかな進行につられて笑顔が増えていきます。


そしてどんどん議論が白熱。いつの間にか見学していた副町長も参加、様々な自身の思いをポストイットに書きだし、挙がった意見をグルーピングしていきます。

役場の方、主婦の方、農業を営む方、隣町に働きに行く方、いろいろな方が自分の目線で提案する意見に、新たな着想を得て、こんなアイデアもあるのではとどんどん意見が拡がっていきます。

後半は各グループの代表からとりまとめた結果をプレゼンしていきます。
様々な参加者の視点で『下條村のいいところ』『未来に残したいもの』がかたちになりました。20代と70代など、普段深く話すことのない世代による対話から、同じように感じている村の魅力もあり、一方で高齢世代とは違って村の不便さを魅力と感じていたことなど、多くの発見があったようです。
もっと誰にとっても優しく暮らしやすい村にしていくためには、様々な世代が接する機会を増やし、互いの意見を知り、尊重し、もっと村民がまちづくりに関わっていく機会を増やすことも重要であるということを感じたようです。

市職員の皆さんも、村民の力や思いを改めて強く感じていただいた一日となったようです。
ここで集まった意見は、埋め立て地の後利用に活かすだけではなく、今後の村づくりにも活かせるとよいといった意見もいただきながら、長いワークショップが終了しました。